筋と腱がどのような関係にあるかご存じですか?
筋と腱を有効に使うことで、少ないエネルギーで走ったり、高いジャンプができるようになるんですよ♪
人間の体は脳からの指令によって筋肉が収縮し、骨を動かす仕組みになっています。
その骨と筋肉は下図のように腱を介して付着しています。
図. 筋腱複合体
筋肉は1本1本の細い筋線維から構成されています。そして、それら筋線維が束ねられた状態を筋束と呼び、筋束が集められた状態を筋膜と呼びます。
(詳細は筋肉の構造を参照)
筋膜と腱のつなぎ目を筋腱接合部といい、筋膜と腱を合わせた全体を筋腱複合体といいます。筋と腱は、各々が別々に動くのではなく、連携して動きます。
例えば、外部からの力が加わったとき、筋は力に応じて収縮・伸張しますが、腱は加わった力を一時的に蓄え、伸張されると強い力で短縮するという性質を持っています。
この両者の性質を合わせて筋腱作用といいます。
代表的な筋腱複合体に「ふくらはぎ(下腿三頭筋)とアキレス腱」があげられます。
連続してジャンプを行う場合、接地時には前述の筋腱複合体が伸ばされます。その時、ふくらはぎを緊張させておくと、その分、アキレス腱が伸ばされ、そのアキレス腱が短縮する力が有効に使われると効率良くジャンプできます。
つまり、筋腱複合体がバネのような役割をしているのです♪
これは落下のエネルギーが一時的にアキレス腱に蓄えられ、放出されたとも言えます。
表. 筋腱複合体の使用状態による力の加わり方
筋腱複合体の使用状態 |
@収縮 |
A伸張 |
B短縮 |
有効 |
着地をした際に筋が収縮していると… |
踵が降りる際にアキレス腱が伸ばされる |
アキレス腱が強い力で短縮⇒大ジャンプ |
無効 |
着地をした際に筋が収縮しないと… |
踵が降りる際にもアキレス腱があまり伸びない |
アキレス腱が弱い力で短縮⇒小ジャンプ |
筋トレ、ストレッチなどのメニューにおいては、筋腱複合体にどのように影響を与えるか?も考慮する必要があります。
特にランニングやジャンプでは筋腱相互作用を有効に使うことにより、より大きな力を生み出すことが可能となります。
この筋腱複合体の相互作用を有効に利用する為のトレーニングがプライオメトリックスといえます♪
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